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第一回学習会

 昨夜、久々に学習会をおこなった。
 参加者は私を含めて6人。
 テキストには、柄谷行人の『<戦前>の思考』所収の「自由・平等・友愛」を使った。
 タイトルに「戦前」とあることから察せられるように、「湾岸戦争以後、オウム事件以前」におこなわれた講演集だし、かつてだめ連・福岡での学習会にも使っていたくらいの古い本ではある。初回なんで自分が使い慣れたものを選んだところもある。
 予備知識(とくに歴史についての)さえあればそれほど難しい内容ではないのだが、普通はその予備知識を参加者に期待できない。
 「自由・平等・友愛」は5節から成り、私の学習会ではまず各自でその第1節を黙読、全員が読み終えたところでそれぞれが理解できなかった箇所を挙げてもらい、その箇所を理解できた人が解説を加える。ひととおり全員が理解すれば、今度は第2節について同じようにおこなう。
 30ページほどを消化するのに4時間くらいかかってしまうが、最終的には参加者全員がテキストの内容を理解する。
 今回は、この種の文章を読むことに慣れているのが私だけで、他の5人の参加者に対して私が一方的に解説する形になってしまった。もう1人か2人、注釈不要でテキストを読める参加者がいれば、私の解説に異論を唱えてもらったり、あるいは柄谷の論旨そのものに異論を唱えてもらったりして、単にテキストを理解するにとどまらない発展的な学習会にできるのだが。まあそれでもとりあえず各参加者にとって勉強にはなるだろうから、やる意味はあるだろう。
 私自身にとっては、久々にこのテキストを読み返してみて、それなりに面白い発見があった。やっぱりかつて熟読した本だから、無自覚なレベルでも強い影響を受けていたんだなあと。
 「自由・平等・友愛」ではまず、自由の理念と平等の理念とは、この近代資本主義社会においては両立しえないことが語られる。しかし友愛の理念をナショナリズムとして制度化することで、この自由と平等との両立が実現されているかに思い込ませることができる。それがファシズムである。
 私なんかもファシストとして、まさにそれに近いことを考えているわけだが、もちろん柄谷はそういった「思い込みによる解決」を批判しているのである。私は、「思い込み」だろうがなんだろうが、解決できるんならそれでいいじゃんと思っている。
 最終の第5節は「自由と平等の矛盾を乗り超えるもの」と題されている。あ、なんか別の解決が提示されるのかなと期待して読むと、肩透かしをくらう。何も提示されない。「自由と平等の矛盾」は今後いよいよ露呈していくだろう、そしてそれを「乗り超えるもの」と称してファシズムが再び登場する可能性が高いから気をつけましょう、みたいな話である。
 「このように、自由・平等・友愛という要素は、資本主義の現実的な局面において、さまざまなかたちであらわれます。むろん今後においても、それはあらわれます。なぜなら、それらの矛盾はけっして解消されないからです。私の予感では、『共産主義』への幻滅が甚だしい以上、今後の危機において出てくるのはファシズム以外にありません」
 そうそう、そのとおり(笑)。
 テキストは、次のように結ばれる。
 「もし今後にファシズムがあるとすれば、けっしてかつてのようなファシズムとして出てこないでしょう。それは『民主主義』として出てきます。さらに、そのときに抵抗しうるのは、社会民主主義者ではなくて、頑固な自由主義者だけであろうということをつけ加えておきます」
 私は現在、実践においてこの柄谷の予測を裏切ろうとしている。この最後の一文の「ファシズム」を「全体主義」に変換する。新しい全体主義は、「『民主主義』として」登場する。「スターリニズム」である。「『共産主義』への幻滅が甚だしい以上」、共産主義は、それが共産主義であるという自覚を欠いて(当然、それがスターリニズムであるという自覚をも欠いて)再登場する。もちろん「社会民主主義者」たちはこれに抵抗しえないし、それどころかむしろその主要な担い手となる。抵抗しうるのは「頑固な自由主義者だけ」、つまり我々ファシストだけなのである。

 第二回の参加者を募集
 たぶん29日、熊本でおこなう。
 希望者はwarewaredan@mail.goo.ne.jpまで。

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コメント (2)

緋村清心:

拙者は元剣道部緋村清心と申す。外山殿は、いったい何がしたい?日本をぶっ壊せ?そんな事言ってるんなら日本から出て行くでござる。極論でござるがそんなこと言うならこの国から出て行って「外山王国」でも作って暮らすでござる。拙者は美しい伝統と文化のあるこの国を愛している。故にこの国を壊せと言っていると外山殿には腹立たしさを感じるでござる。・・・それで、革命家を気取っている気でござるか!?(^0^)にぱっ

緋村清心:

いい加減無駄な活動をやめたらどうでござる?正義感ぶって革命家ごっこはもういい加減やめるでござる。拙者はお主がどんな目的にそんなことをしているかよく分からぬが、無駄なことはよすでござる。

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2007年07月23日 21:36に投稿されたエントリーのページです。

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