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神の計画

  (5月5日記)

 あっと気づいた。
 今日は私の誕生日ではないか。
 戸籍上のではない。
 一度殺された私が、崇高な使命を与えられ(何によって? あるいは神によってだろう)再生したのが2年前の今日なのである。
 あっというまに、殺されていた期間よりも長い時間をほとんど無駄に費やしてしまったことに、私は愕然としている。
 あの日、私は「二度と殺されない」ことを深く胸に誓って、福岡刑務所を出た。その唯一の方法も、絶対的な孤独の中ですでに見いだしていた。「殺されないために、殺す側に回ること」、つまり私はファシストになったのだ。
 以後、その誓いを忘れたことなど一度もない。
 にもかかわらず私の置かれた状況は、2年前のあの日と何も変わっていない。
 彼岸の地で立てられた綿密な計画によれば、2年目の今日、私はすでに数百人のファシストを組織していなければならない。
 計画の狂いは、私が今もって言葉を奪われた状態にあることから生じている。
 そもそも当初の計画よりもいくぶん遅れてではあるが、なんとか実現したその第一手、「外山恒一語録」の刊行が、期待した効果をまったくもたらさなかったために、予定していた続く第二手、第三手を打つことができなかったのだ。
 仕方なくあれこれともがいてはみたが、状況はいささかも好転しない。
 気づくのが遅すぎたのかもしれないが、局面を打開するには要するに再度、第一手から打ち直す他にない。
 しょせん私の武器は、書き言葉だけなのだ。私が書いた言葉を、不特定多数に届ける回路を作り出さないかぎり、私に託された「神の計画」はそのスタートラインで滞ったままとならざるを得ない。
 というわけで私は今、ファシストとしての第二の著作を準備している。前著の巻末でわずかに言及するにとどめたファシズムという選択肢とその可能性について、詳細にかつ分かりやすく、全面展開する内容だ。
 ひどく売れる必要はない。1万部、いやせめて数千の単位で全国に流通すればいい。それも、きっかけとなる1冊だけでいい。これさえ実現すれば、革命が始まる。

 このサイトを閲覧してくれている諸君。
 もはや私はなりふり構わずに諸君にお願いする。
 大手出版社の編集者に知り合いがいたら、ぜひ「http://www.warewaredan.com/contents/」に目をとおすよう勧めてみてほしい(「http://www.warewaredan.com/cat1/」では下から読まなければいけないので)。
 現在の私はすでに、かつて持っていたルートをすべて失っている。
 いまだ極めてマニアックな存在にとどまっている私の言動に、すでになにがしかの魅力なり可能性なりを感じとって、このサイトを閲覧してくれている諸君の協力を切実に求む。

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コメント (4)

ロンド:

谷口和成さんとは、袂を分かったのですか?
谷口さんがどんな方か存じ上げませんが。。

外山さんは、文章表現にかなり長けていらっしゃる&優れていらっしゃると思います。

このブログは続けていって欲しいと願っています。。。。

黒田長政:

スターリンは1934年に社会主義とのイメージ混同を恐れ、「国家社会主義運動をファシズムと呼べ」と、コミンテルンを通じて各国共産党に命令しました。このあおりで現在でも共産主義者は国家社会主義(ドイツ)とファシズム(イタリア)の区別がつかない
のです。

ロンド:

外山さんの主張は、容易に同調出来ない部分があるのは確かですが、持ち前のパッション、バイタリティー、モチベーションには感服致します。。

黒田長政:

「党中央」とは金日成の北朝鮮で、印刷物に記載されたのが始まりです。
そして「党中央」とは金正日の事を
指しています。

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2006年05月09日 04:08に投稿されたエントリーのページです。

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