『人民の敵』第19号
2016.4.1発行)

内容
収録日
収録場所
400字詰原稿用紙換算
第4回“教養強化合宿”参加学生歓迎交流会
2016.03.18
福岡
約51枚
東野大地トークライブ
2016.04.12
福岡
約93枚
〈発掘インタビュー〉“偉大な革命家を産んだ女を産んだ女”
2001
鹿児島
約34枚

1.2014年夏のそれを第1回として、学生の夏休み・春休みに合わせて外山が年に2回開催している、対象は現役学生限定の7泊8日の“教養強化合宿”。参加者たちは実質6日間、毎日“9時5時”の座学で、左翼思想の基本、左翼運動史、そしてポストモダン思想の基本をひたすら“詰め込み教育”される。今春開催の第4回合宿に参加したのは、“真に意識高い系”いや“意識高すぎる系”の学生9名+特別参加の大学教員1名の計10名。初日、顔合わせの“歓迎交流会”の模様を誌上再現してみた。

2.東野大地は九州ファシスト党〈我々団〉が誇る若き優秀な芸術理論家。“スタッフS嬢”こと山本桜子と共に芸術批評誌(を装った芸術弾圧組織のプロパガンダ誌)『メインストリーム』を発行し、ファシスト党の“芸術部門”を担っている。その東野が、福岡に開設されたばかりの某アート・スペースの、開設されたまさにその日の夜のオープニング企画にトーク・イベントのメイン・ゲストとして呼ばれてしまった。コンテンツ1と並んで、この第19号は珍しく“活動報告誌”の名にふさわしい内容のような気が……。

3.前号の下松勝人氏の〈発掘インタビュー〉と同じく、2001年に外山がまだ“異端的極左活動家”だったその末期の時期に企画して2号で挫折したウェブ雑誌『ムーブメント』での連載企画「先輩に訊く」の、下松氏のとは別の号のやつである。タイトルから想像がつくように、インタビューの相手は単に外山自身の母方の祖母である。別に“活動家”でも何でもないごくごく平凡な田舎の保守的な老人、まったくの“市井の人”にすぎないが、大正生まれの“普通の日本人”(インタビュー時86歳で、数ヶ月後に死去)は、ただその何の変哲もない生活史を語っても、満州が台湾がと話が国際スケールでビックリさせられる。読むときっと誰もが自分のジイちゃんバアちゃんの話を聞いてみたくなるに違いない、“ファシストちょっといい話”というか“ファシストのおばあちゃん孝行”というか、ハート・ウォーミングな好企画であるはずだ。