スターリン主義者はせめて厚化粧せよ!

未発表原稿

日韓ねっと・天野康夫氏らによる日本破壊党への不当弾圧に抗議する

 7月7日午後6時ごろ、日韓ねっとのメンバーらが、天神コア前で朝鮮人学校の生徒のチマチョゴリ切り裂き事件に対する抗議の演説とビラまきをおこなっていたので、日本破壊党総裁・外山恒一が飛び入り演説を申し入れ、天野氏はにこやかにこれを受け入れた。
 結局最後まで喋らせてはもらえなかったが、予定していた演説内容は、以下のとおりである。

 飛び入り演説をさせていただきます。日本破壊党です。
 この世の中には、正しい差別と間違った差別があります。
 
ここでまず、市民運動家の一人から「ナンセンス!」とヤジ。後にこの運動家は河合塾福岡校の人気講師・青木(世界史)と判明)
 間違った差別というのは、自分の意思で決められないことを根拠にした差別だ。
 ぼくらは、どこで生まれるかを、自分で決めることはできない。
 ぼくらは好きで北朝鮮に生まれるわけでも日本に生まれるわけでもアメリカに生まれるわけでも中国に生まれるわけでもない。 朝鮮出身だという理由で差別するのは間違っている。
 ぼくらは、他人のスカートを切りつけること自体が悪いと云っているわけではない。スケベ心でスカートを切るなら、福岡女学院でも筑紫女学園でもいいはずだ。福女も筑女も朝鮮人学校も、というならスジは通っている。しかし、朝鮮人学校の生徒だけを選んでスカートを切るというのは明らかに差別であり、許されてはならない。
 
ここで「ナンセンス!」の野次連発され、マイクを奪われる。よって以下演説できず。だいたい天野氏の退屈な演説より、こっちの方が通行人にはウケてたんだ)
 正しい差別というのは、自分で決められることを根拠にした差別だ。間違った差別は、自分の意思でやめることができる。間違った差別をする人間を差別するのは正しい。間違った差別をする人間を軽蔑してやろう。
 ナガブチツヨシのファンをやめることはできる。
 大学生もやめることはできる。
 しかし、在日朝鮮人であることをやめることはできないのだ。在日朝鮮人に対する差別はやめろ!
 日本で在日朝鮮人民衆を抑圧している間違った差別者をやっつけなければならないように、朝鮮本国で朝鮮人民衆を抑圧している金日成も打倒されなければならない。
 しかし金日成の打倒は、朝鮮人自身がやるべきことで、他の国家がやるべきことではない。だからぼくらは、アメリカや日本が北朝鮮に対して制裁を加えることに反対する。金日成の打倒は朝鮮人自身がやるのである。
 ぼくら日本破壊党は、日本の国家権力と日々闘う。そしてそのことによって、朝鮮の国家権力と闘う朝鮮人と連帯するのだ!

 斜め書体で書き込みされているように、「福女や筑女のスカートは切らずに朝鮮人学校だけを選んでスカートを切るのは差別である」という下りで、ビラまきをしていた天野氏ほか市民運動家数名から「ナンセンス!」とのヤジが連発され、演説途中であるにもかかわらず、天野氏が外山の握っていたメガフォンを奪い、「君らとは一緒にやれない。意思一致ができていない」と云った。もはや天野氏はにこやかな態度をかなぐり捨て、外山が演説妨害に抗議すると、「こっちは18年もやってるんだ」などとわけのわからないことを怒鳴った(「このワカゾウめ」というイミか?)。だいたい「18年も」運動を続けていながら、スターリン主義がどのように発生するかさえ分かっていないところに天野氏の問題がある。
 60年代末のアメリカで、新左翼運動とヒッピー文化を結びつけようと奮闘し、結局どちらからも排除された「イッピー(政治的ヒッピー)」の指導者・ジェリー・ルービンは、著書『DO IT!』の中でこう云っている。

 イデオロギーに凝り固まった白人の左翼グループが権力を握るようなことになったら、どんなことになるか。(中略)。まず一掃されるのは、ヒッピーのたむろする通りだろう。ぼくらは髪を切らされて、毎週毎週ヒゲを剃られることになる。風呂には毎晩入れられるし、けがらわしいことばを喋ったからといっては刑務所に放りこまれるに違いない。セックスは、革命用の子供を再生産する目的で以外はご法度になるだろう。幻覚剤の使用は死刑ものだし、ビールを飲むのも強制的。義務的な政治教育の授業に少なくとも一週五晩は出席しなければならないだろう。

 まったくそのとおり。日韓ねっと政権下では、日本破壊党メンバーなど一切の発言を封じられるばかりか、まっさきに収容所行き、運がよくても「一週五晩」の差別問題に関する政治教育の授業へ出席は覚悟しなければならないだろう。
 百歩も千歩も譲って、仮に今回の外山恒一の演説内容が間違っており、差別的だったとしよう。それでもぼくらは、最後まで喋らせるべきだったと考える。天野氏らのやり方では、差別に関する「正しい認識」を持った者でなければ街頭で喋ることはできなくなる。たとえばぼくら日本破壊党主催で街頭演説会をやっていて、飛び入り演説を申し込まれてそれを受け、ぼくらとは相容れない内容の演説がされたとしよう。それでもぼくらはその人に最後まで喋ってもらう。その後ふたたびぼくらがマイクを握り、その人に反論する。その人のさらなる反論も保証する。
 天野氏らは、差別問題についてしっかりとした認識を持った自分たちだけが喋るという運動をおこなっている。通行人がいきなりマイクを貸してくれと云ってくる可能性など、もともとこれっぽっちも考慮していないのだ。彼らが喋る側、通行人は聞く側。運動のダイナミズムなどこれっぽっちもありゃしない。
 天野氏が外山恒一からメガフォンを奪っている後ろで、別の運動家が「だいたいこいつら人をナメてるんだよ」と日本破壊党への反感むきだしに吐きすてていた。「正しい人間」だけが喋る運動など、ナメられて当たり前である。悪いか。
 吉本隆明は無党派の市民運動家を「ソフト・スターリニスト」と呼ぶ。一見ソフトだが、皮一枚めくればスターリン主義の本性が隠れているという意味だ。吉本隆明の云うとおり。天野氏らはアッという間に化けの皮をはがされ、スターリン主義者の本性を露わにした。「18年も」スターリン主義をやってきたんだから、簡単に自分を変えることはできないだろう。だったらせめて厚化粧しろよな!

  もうひとつの緊急抗議声明

   金日成の逃亡を許すな

 だいたい金日成死んで弔旗をかかげて泣いてる人々と、天皇死んでおんなじことする人々との間に、なんか本質的な違いはあるのかね?


     
関連文書

日韓ねっと・天野康夫とその同伴者たちの暴言を絶対許すな!

 抗議声明に追加する。
 天野が日本破壊党の飛び入り演説を妨害した3日後の7月10日午後3時から、「チマ・チョゴリの子どもたちへの暴力と民族差別を許さない市民の会」主催の集会が天神警固公園でおこなわれた。ぼくらはこのビラ(区切り線以前の部分)を用意して、警固公園へと駆けつけた。
 ビラを配り始めてまもなく、3日前に外山の演説をやめさせた中の一人であるオバサンが、「あなたたちは別の団体なんだから帰ってください」と云ってきた。よっぽどぼくらのことが嫌いなんだろう。
 まもなく、ぼくらは人だかりの中に天野の姿を見つけ(その前に天野と似た顔つきのオジサンを天野と間違えて「あなたへの抗議だ」と云ってビラを渡してしまった。名も知らぬオジサン、へんなものと間違えてどうもスイマセン)、「あなたへの抗議です」と云ってビラを差し出した。天野は、「いらん!」とビラの受け取りを拒否した。「異論に耳を傾ける気さえないのか?」と追及すると、天野は急に怒りだし、「おまえなんかに金日成を批判する資格はない」などと云った。「どうしてだ?」と訊き返すと、天野、「
おまえは日本人だろう」。ぼくは一瞬、言葉を失った。オマエハニホンジンダロウ? こいつは右翼か? あいにくぼくらは「日本人としての自覚」など持ちあわせていないし、そんなことを云う奴は敵だと思っている。
 こっちが言葉を失っているうちに、天野はさらに言葉を発し続けたが、それはもはや理屈でもなんでもない、ツバが飛んでくるほど顔を近付けての「
このやろう!」「ばかやろう!」「帰れ!」などの類であった(まあそうなると仕方がないのでこちらも負けずに同じように怒鳴り返したが)。
 突然始まった天野との怒鳴り合いに、周りにいた他の運動家たちがなだめに入ってきた。その中の一人は、外山に向かって「
ガタガタ云うな」などと云った。何見てたんだバカ野郎。いきなり怒鳴り始めたのは天野の方じゃないか。
 さっきビラをまき始めた時に「帰ってください」と云ったオバサンがまたやってきて、さっきとはコロリと態度を変えて、「後でよく話し合いましょう」「あなたたちの気持ちも分かるから」などとほざいた。おめーはさっき「帰れ」と云ってただろう。そんなにモメ事がイヤか、この秩序派め。一方的に抑えつけといて、問題が起きると「まあまあ」とか云ってなだめはじめるのは、おめーらの嫌いな「天皇制的な」支配のやり口ではないのか?
 別のクソババア(こいつだけはあえてそう呼ばせてもらう)は、ぼくらのビラを見て、「戦争について
ちゃんと学校で教わっていないからこんなことが書けるのよ」と許しがたい暴言を吐いた。ガッコウデオソワッテイナイカラだと? ふざけんなババア。
 外山は、今日の学校における苛酷な生徒管理に公然と反旗を翻して闘い、その結果、学校共同体から排除され、退学を余儀なくされた人間である。その外山に対して「教育がなってない」だと? どういうイミだそれは? それはほとんど「良心的でリベラル」な白人が、スラムで暴動を起こす黒人を見て、「ちゃんと教育を受けてないからあんなやり方しかできないんだ」という感性に等しい。
 まったくどいつもこいつもケタクソ悪いバカ野郎ばかりだ。
 さてここで、天野の云い分、「日本人であるオマエが金日成批判を口にする資格はない」についてちゃんと批判しておこう。まるで国家主義右翼のような口ぶりだが、天野の真意はつまり「金日成体制もかつての日本の植民地支配の結果であり、侵略民族の一員として自己を否定的にとらえかえす契機なしに、かつての被支配地域のことをあれこれ批判する資格はない」ということだろう。ぼくらはこのような民族主義的な思想に同意しないが、百歩も千歩も一万歩も譲って仮に現在の北朝鮮の体制に「日本人として」責任があるとしても、目の前で明らかな独裁政権がある時に、それに目をつぶって独裁政権下で苦しむ民衆を見殺しにすることが、「日本人として」の責任のとり方なのか? ぼくらは断固として「それは違う」と云いたい。「日本人として」責任をとるべき相手は、北朝鮮の支配者ではなく民衆である。日本のアジア侵略責任を追及することと、金日成体制を批判することは本来矛盾しないはずである。現に「18年も」運動を続けていると自慢気に云う天野は、日韓ネットのメンバーとして、韓国の政治犯を支援する運動をしてきたのではないか? 韓国の軍事政権は批判してよく、北朝鮮の個人崇拝のスターリニズム体制は批判してはならないのか? おい一体どういうことだ天野。「教育もロクに受けていない」ぼくらには、そんなアクロバットの複雑な思想はよく理解できないぞ。
 結局、天野は自称「社会主義」国に幻想を抱く、新左翼以前のシーラカンスに過ぎないのだろう。こんな大バカ野郎が運動の中心で大きな顔をしているうちは、北朝鮮の民衆に未来はない。
 最後に、集会後のデモが終わったあと、ぼくらのところへやってきて、「さきほどの彼(天野)の暴言を許してやってください。彼のことは直接知りませんが、同じデモの参加者として申しわけないと思います」と云ってくれた人がいたことを付け加えておこう。しかしぼくらは別に同情してほしいわけではないのだ。ぼくらに謝らなくてもいいから、天野をはじめとして今回ここで挙げつらったようなくだらない連中が正義ヅラしてはびこっていられる現在の福岡の市民運動の体質を根本から変えるために、あなた自身が声をあげてほしいのだ。
 そういえば「後でよく話し合いましょう」と云ったオバサンは、ついに話し合いに現れなかったぞ。こっちは遠目にも分かるように日本破壊党のヘルメットまで被って待っていたのに。このウソつきババアめ。あ、あのババアはビラの日本破壊党の名前を見て「一緒にいるとこっちまで
過激派だと思われる」などという暴言も吐いたぞ。先輩「過激派」のみなさん、ウソツキな上に「過激派」を差別するこのババアをひとつセンメツしてやってください。