『最低ですかーっ! 外山恒一語録』
オウム、北朝鮮工作員、不法滞在外国人、ストーカー、監禁青年、DV男、虐待親、キレる子供、キレない子供(引きこもり)、ゴミを分別しない奴、歩きタバコ男……。
不況の長期化と階級間格差の拡大の中、「わけのわからない不気味な奴ら」から「良識ある市民」の共同体を防衛するために、その時々の都合のいい被害者や、フェミニスト、エコロジスト、嫌煙権論者まで動員して徹底的な〈監視と摘発〉をおこなう「まったく新しい戦争」が始まっている。
自ら「ストーカー」として刑事告発され奇想天外な裁判闘争を展開する中で、既存のあらゆる「反戦」論の限界を突破し、「まったく新しい反戦運動」の構想に到達するまでの、十余年に及ぶ思考の軌跡。
(書店向けチラシより)
どうですかみなさん、安全圏の住み心地は
日本の学生運動はなぜ、消滅したのか? 左翼はなぜ、新興宗教以下のマイナーな存在へと転落したのか? サブカルチャー運動はなぜ、現状肯定の文化装置へと変質したのか? 先行世代が食い散らかした<自由>と<民主主義>と<革命>の残骸をふみこえ、「カン違いの自由」を武器に、現代ニッポンのタブーに斬り込む新世代論客の発言集!
(帯文より)
『最低ですかーっ!』は、サブタイトルに“外山恒一語録”とあるように、外山が過去に発表したさまざまの文章からピックアップしたフレーズを時代順に並べたものです。
巻頭の獄中手記と、巻末の2篇の論文は書き下ろしです。
もくじ
1989年──19歳
反管理教育中高生ネットワーク・DPクラブ/ストリート・ミュージシャン第1号
全国高校生会議/高校ジプシー/『ハイスクール「不良品」宣言』
1990年──20歳
校門圧死事件/先鋭化/「子どもの権利条約」粉砕闘争/「運動の破壊者」
『校門を閉めたのは教師か』/日本縦断ヒッチハイク/DPクラブ解散
1991年──21歳
自由恋愛/〈サブカルの未来の主役たち〉/個人誌『カルピス』
反民主主義・反反差別・反フェミニズム・反大衆
1992年──22歳
「中森文化新聞」/ブルーハーツ・コンサート粉砕闘争/セックスフレンド
『注目すべき人物』/革命的オレ様戦線/『さよなら、ブルーハーツ』
1993年──23歳
退屈お手上げ会議/反共左翼革命結社・日本破壊党/『破壊新報』
寺山修司展粉砕闘争/ソウルフラワー論争/公安調査局事件
1994年──24歳
破壊党崩壊/『アスファルトばかりじゃない』/『恋と革命に生きるのさ』
阪神大震災物見遊山ツアー/だめ連/革命結社ユルサン
1995年──25歳
警察国家/ほとんど失語症/『見えない銃』/スランプの頂点/闘争放棄
1996年──26歳
ヒット曲研究会/独自路線/風呂なしアパート/活動再開/「だめ連」輸入
交流誌『ザ・コーネ』/地獄の10時間カラオケ/『ぺりかんだもの』
1997年──27歳
ホームページ開設/『ムーブメント』/『ヒット曲を聴いてみた』
自由民権運動・ラジカル九州/オフィスVAD/〈政治の季節〉
1998年──28歳
『自由民権』/無職青年社/メンズリブ/だめ連・福岡/『自慰MEN'99』
投票率ダウン・キャンペーン/ストーカー/精神病院
1999年──29歳
交流三昧/「ストリート・ミュージシャン」生活10周年/テント芝居
九州電力を叱り励ます会/テロ/サブカル選挙運動
2000年──30歳
マルコム・マクラレン計画/傷害罪/内省と傷心の旅/刑事裁判/民事裁判
マイ・マジェスティ/「フェミニストをやっつけろ!」/傍聴勧誘
2001年──31歳
実刑判決/百万円賠償せよ/社会派ビートパンクバンド/黒幕と相談役
ハーメルンの笛/入獄祝賀会/不当逮捕
2002〜04年──32〜34歳
上告棄却/余罪受刑者/獄中転向/作業拒否/取調べと懲罰/満期出所
現在── 「我々団」創設のための二篇
戦争は遠いアフガンやイラクではなく、他ならぬこの日本国内で起きている
まったく新しい左右対立──イデオロギーX
あとがき
本文より
やっぱり高卒はバカである。高校は断固退学すべきである
万国のオレ様、勝手にしろ!
「理解ある大人」こそが、子どもの最大最強最悪の敵である
なぜみんなビラまきもせずに、バンドだの芝居だの回りくどいことをやっておるのだ?
学生は大学から出てゆけ。大学はおれたちのものだ
いっそ原発推進派には破防法を適用しようではないか
めざせ失業率百パーセント
勝ち負けが問題なら正しいのは君の方だ
「護憲」運動なんてのは健全すぎて状況に切り込めねえよ
ぼくの云う「革命」とは、
このモヤモヤを過不足なく上手く表現する、
まだ見ぬ「形式」のことなのだ
「学校」は、自立することを妨害して、
いつも無意識のうちに誰かのいいなりになっているような、
ロボット人間を大量生産するための主体解体工場だ
パンツ売る女子高生より、ミスチルなんかの歌に感動してる女子高生の方がよっぽど社会問題だ
「音楽なんか嫌い」ってのが(たとえ建前でも)パンクの基本だ
「与えられた自由」の中で自分を表現できる人間がいくら増えたって、
自由でない世の中は少しも変わらない
おもしろいことに「群らがってくる」のは圧倒的につまらない連中で、
その結果あっというまにそれはつまらないことに変質させられてしまう
60年安保、全共闘のコピーもやるが最終的にはオリジナルやりたい
芸術が力を持つためには、芸術を自称してはならない
「棄権せよ!」「めざせ投票率0%」「私は大人です。私は、行かない」
「連絡してくれ」と書いて連絡先が載せてあるからといって気軽に連絡しやがって
アフガニスタンで井戸を掘る 医者がぼくらを黙らせる
あの大いなる兄弟は 敵だったんだと気づいても
すべての武器は楽器へと 変えたのでもう戦えない
どうせ違法で不当な判決を出すのなら、私はいっそ死刑判決を望みます